「宗名の浄土真宗から一文字づつお借りして命名しました」と、秦住職。
「浄土とは、『共通の広場』という意味でもあり、年齢や性別に関係なく誰でも集えるお寺を運営していきたい」とその抱負を伺った。
東本願寺が本山の大谷派寺院はこの近隣では少ないことから、「なかなかお寺が見つからない」という声を受けて先代住職が8年前に南金目に開設した。
秦野街道沿いという立地も手伝って、分家で仏さんはないけれどお寺と繋がりを持ちたい、という人がしばしば訪れ、平塚市内に限らず伊勢原・秦野と門徒(檀家)を増やしている。
支院開設が独立するための準備段階だったこともあり、「名称は変わりますが、これまで通りの活動をしていくだけです」と秦住職は話す。
活動の幅を広げるために思案しているのは、門徒さんや地域社会との繋がりを一層密にすること。
というのも親子代々での付き合いはこれからという門徒さんも少なくなく、葬儀を縁として付き合いが始まるケースが多いため。
現在は、1月(報恩講)と8月(盂蘭盆会)に法要を行っているほか、3年前からお釈迦様が生まれた4月に音楽会を兼ねた花まつり法要を開催しているが、その合間にも何か人が集える催しができれば、と考えている。
「浄土真宗で大切にしているものは、聞法といって、今生きている私たちがお話しを聞くことです。こうした機会を増やし、門徒さんや地域の皆様が気軽に足を運んでもらえる開放的なお寺にしていきたい。」
(平成20年9月) |